その無理なストレッチ、本当に必要?

最近、Youtubeで「バレエ」と検索し、動画を見ていたところ恐ろしい動画がいくつも出てきました…。

題名の通り、無理なストレッチをする動画。
女の子が涙を流し堪える様子の動画でした。生徒が自分自身で泣きながら行うものもあれば、先生が生徒に対して泣くほどに脚を広げたり押し付けたりするものなど。中には関節が外れてそこから脚が動かせなくなる…というような動画もありました。本当に衝撃的な内容なのでとても悲しくなりました。しかもそんな動画がいくつも候補で表示されるなんて…。

最近はバレエのトレーナーさんや治療家さんはもちろん、それらを専門としない方々でも正しい知識を発信しようと頑張っている方を沢山拝見します。実際にお会いした方でも、お会いしない方でも連絡を取り合い互いに鼓舞し合うような仲間も増え嬉しく思っていた矢先の出来事でした…。 本当に、「無理をすること」や「体育会系スタイルを強く貫くこと」、減っていけばいいのにと思うばかりです。

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バレエを踊るにあたって柔軟性は非常に大切な身体能力です。
しかし、それを無理やり得ようとしても過剰な痛みを要し、且つ怪我や障害につながることもあります。それでは元も子もありません。

誰もが高く脚を上げたい、柔軟性を向上させてしなやかに身体を操り踊りたいと思うはず。でもそれを得るためには一瞬のエクササイズでは到底敵いません。つまり、継続的なストレッチング、そして何より筋力トレーニングも重要です。(ストレッチだけでは脚は高く上げられません!これについてはまた明日詳しくお伝えします。)

ちなみにストレッチ(Stretch)とは、英語の『stretch』です。その意味は『伸ばす・広げる・伸張する』などで、“ストレッチ体操”そのものを指す意味もあります。一般的なイメージとしても。後者の方が強くあるかもしれません。身体活動におけるストレッチという概念は、1960年ごろにボブ・アンダーソンが提唱しました。急激に筋肉を動かすことの危険性を説き、各部位をゆっくりと伸ばしていくストレッチ法を提唱したのです。この運動のやり方が日本にも伝わり、誰でも安全かつ効果的にできる準備運動として浸透し、爆発的なストレッチブームが起きたのです。

現在ではストレッチングの種類として、ボブ・アンダーソンの提唱した「静的ストレッチ(=スタティックストレッチング)」のほか、その他様々なコンセプトにより多くのストレッチングが開発されています。「動的ストレッチ(バリスティックストレッチング・ダイナミックストレッチング)」や「パートナーレジスタンスストレッチング」、「コンプレッションストレッチング」、「経絡ストレッチング」などなど…これらをそれぞれ使い分けてストレッチングを行うことによって、より効果的に柔軟性の向上を狙うことができると考えられています。

また、それらを行うにおいて身体機能や筋・腱などの構造理解も重要と考えます。
具体的にいうと、以下のようなことです。

• 靭帯、腱、筋肉や筋膜について
• 関節の種類、関節の最大可動域と関節の可動方向について
• 子供の身体の成長について
• 個々の柔軟性レベルや身体能力について
• バレエの「パ」の理解、可動方向などについて

その他、あげればキリがありませんが上記は最低限知っておきたいです!ストレッチも1つのエクササイズですから、身体のこともバレエのこともきちんと理解した上で実施していく必要があります。

何度も同じことを言いますが、エクササイズ実施においての最低限の知識や、自分の身体への理解無しに無理やりのストレッチを行ってしまい怪我や障害に繋がってしまっては、何の意味も成しません。むしろマイナスだと、私は断じて言いきります。

自分の夢や目標、なりたい身体に近づくためには自分の身体を知りきちんと向き合い、正しい知識のもとエクササイズ(ストレッチ)を実施していきましょう!!

※特定非営利活動法人日本ストレッチング協会「ストレッチングとは」参考
https://j-stretching.jp/what-is-stretching/

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