私たちの身体の中の水分は約60%を占めている!
これは多くの方が聞いたことがあると思います。
脱水(水分が失われた状態)というと、発汗した際のことを思い浮かべる人がほとんどかと思いますが、それだけではありません。
私たちの身体には不感蒸泄という機能が備わっています。不感蒸泄とは、皮膚や粘膜、呼気から蒸発する水分のことです。それぞれの体表面積によって違いますが、1日に約900ml (皮膚から約600ml、呼気から約300ml)蒸発するといわれています。更に発熱、熱傷、過換気状態などで増加するといわれています。目に見えない水分損失が1l弱もあるということですから、それに運動による発汗が加わるとより多くの水分が体外へ排出されているのです。
レッスンやリハーサルの前後で体重を測ったことがある人の中にはは、夏場だと1kgあるいは2kgも減っていたという経験がある人もいます。私は2kg減っていたことはないですが、1kg減っていたことが過去にありました。その頃の私はそれで「体重が減った!」と思っていましたが、実はそれは体重が減ったのではなく、体内の水分が減っただけで、脱水が起きていたのです…。このような経験がある人、そして今後そういった経験をした場合には、運動の前後で大きく体重が減っている時は、運動前や運動中の水分摂取が十分でなかったんだ!と思っていただくこと、そしてその後の水分摂取量やタイミング・方法を修正することが大切です。
体内の水分は失われる量によって注意が必要です。
水分が2%失われると…
→運動能力の低下(パフォーマンスの低下)が起きるといわれています。
水分が3%失われると…
→強いのどの渇きを感じたり、ぼーっとしてしまったり、食欲不振などの症状がおこるといわれています。
水分が4~5%失われると…
→疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。
水分が10%以上失われると…
→死にいたるケースもあります。
それだけ私たちにとって、水分摂取は欠かすことができないとても大切なものなのです!!
ダンスやスポーツのように、運動をして汗をかき、脱水が生じると、熱中症になる危険性が高くなります。
熱中症は、軽いものでは水分や塩分を摂取すれば回復しますが、重症になると救急車沙汰になり最悪の場合死に至ることもある怖い症状です。
熱中症に関する投稿も以前いたしました!
これからの時期に向けて、良かったら参考にしてみてください!
(http://b-toning.com/heatstroke/)
脱水は、熱中症だけでなく、体力を低下や集中力の低下などパフォーマンス低下にも影響してしまいます。
必要な水分を適切に摂取してダンス・スポーツを楽しみましょう!
ダンサーなら知っておきたい「トレーニング」のこと 参照
著:水村真由美(大修館書店)
日本救急医学会 医学用語解説集「不感蒸泄」参考
https://www.jaam.jp/dictionary/dictionary/word/0515.html
大塚製薬 水分補給「もしも身体の水分がなくなったら」参考
https://www.otsuka.co.jp/nutraceutical/about/rehydration/water/dehydration-signs/#:~:text=体内の水分が2%失われると運動能力が低下&text=3%失われると,大切なものなのです%E3%80%82