反跳膝=膝が入る骨格
というように「反張膝=X脚」と思っている人が多くいます。
しかし、この2つは違う脚の骨格をしているということを理解しておく必要があります。
最近、バレエダンサーのトレーニング指導をしていく中でO脚やX脚、反張膝、外反母趾などの骨格の悩みに対してのアドバイスをさせていただく機会が多くありました、今回はそこで気づいたこと、再度深めたことについて書いていきたいと思います♪
一般的な反張膝は内転筋が弱化してパラレル状態で膝が内に寄っている状態を言います。
しかし、バレエの場合はターンアウトをしている状態で膝がうちに入っている状態。機能解剖学的には、反張膝の状態を「膝関節の過伸展」と呼び、文字通りに膝が伸びすぎている関節であることを指しています。これは膝関節を後ろ後方へと押しこんでような状態であるため、膝関節に負担がかかるだけでなく重心も後ろに落ちやすくなります。つまり、100%まっすぐ脚を伸ばして立っているとはいえない状態にあるのです。
いわば、自身の筋力で膝を伸ばしているわけではないため、バレエスタンスで立っているとは言い切れない状態にあるのです。
だからといって、膝をまっすぐに伸ばして立つために膝を緩ませて立つのもまた違います。
…バレエは本当に難しいとつくづく感じます。 膝が入りやすい(反張/過伸展しやすい)からと膝を緩ませたまま踊れば良いかというと、それはほとんど難しい状態に等しいからです。バレエは常に床に対して反発し、床を押してその床反力を活用して踊る必要があるため、膝を緩めたままで踊ってしまうと美しい脚のラインや高い跳躍やできません。
だからこそ、膝を適切に伸ばしその状態を維持して踊るためには脚の力だけではなく、体幹の引き上げを意識する必要があるため、各関節・部位を介した連動的な筋力、調整力が必要になります。
膝を伸ばす筋力、ターンアウトした状態で脚をない転移で保つ筋力、そしてその状態で床を押し上体を引き上げる筋力…。これには脚、特に膝関節・股関節周りの筋肉ほとんどを使っ雨筆ようがあり、姿勢を維持安定させ動作も加えて踊っているのです。
筋肉名をあげたらほぼ全ての筋肉が挙がってしまうので割愛しますが、上体〜下肢であげてもバレエはこれだけの要素を掛け合わせてつくられています。
しかし、大前提に必ず「個人差」「個性」「特製」を皆が持ち合わせています。
これまでの生活環境、生活姿勢、身体機能、巧緻性、身長や筋力、持久力、性別、得手不得手。など。これはその人によって全て違います。これらを加味した上で全ての強化ポイントを見出すことが重要です。
今回はさわり部分。大まかな例で書かせていただきましたが、個々の特性を見出し見つめ直し把握した上で補強トレーニングを行うことが大切です!もちろん、まずは自分の身体についてをきちんと把握し知ることが大切ですけどね!!!
今回はX脚≠反張膝について書かせていただきました。
自分の脚を大きな鏡で見つめ直し、自分の状態を知ることから始めてみてくださいね!
「反張膝の膝屈曲筋力に対する一考察」参照
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kyushuptot/2004/0/2004_0_46/_article/-char/ja/
「バレエの立ち方できてますか?」参照
著:佐藤愛
https://www.dancerslifesupport.com/balletstance/